就職してから、新人がぶち当たるであろう壁の1つが「報連相(ホウレンソウ)」ではないでしょうか?
「報連相」とは、報告・連絡・相談。
出来無いと、職場で孤立して仕事しづらい環境となってしまう可能性が高い!
私は入社時、元々社交的では無かったので相手の顔色を伺っていたこともあり、緊張とストレスで大分苦労しました。
そこで今回は「報連相」をテーマとして会社員歴20年以上の経験から対策を混じえての記事となります。
組織の中で生き抜いてきた中での考えを発信します!
【報連相】とは?
・報告…先輩や上司から言われたことに対してどうなのか現状を知らせる
・連絡…関係する周囲に対して情報を伝える
・相談…自分では判断出来無い困った状況でアドバイスを求めること
「報連相」は組織で仕事をしていく上でのコミュニケーション手段として必須です。
新人の時の「連絡」は主に周りから来ることがほとんどなので、まずは「報告」と「相談」が重要。
教育担当者(先輩)で練習させてもらう
「報連相」を当り前にするには慣れが必要であり、慣れるためには繰り返し練習することが一番の近道。
そこでお勧めなのが「教育担当者」を利用する!
新人は教育係の先輩と一緒に行動することで仕事の流れを学ぶことになります。
「仕事(報連相)を覚える近道は教育担当者と信頼関係をつくる」のが手っ取り早いです。
教育担当者というのは「報連相」がしっかり出来ていて、且つ幅広い仕事内容に精通しており、実績による上司からの信用もある、そして相談しやすくする為に面倒見の良い人が候補となります。
なので、接しやすく話しやすい人で、イメージは「何でも教えてくれる親戚のお兄さん」的存在。
「報告」と「相談」に対する意識を継続する
新人の時はもちろん何も解らないので、初めは「報告」と「相談」を細かくしっかりするのが大切。
新人の「報告」は基本的に教育担当者、または上司に対して「自分の現在の状況(何をしているか)を伝える・把握してもらう」ことが目的。
2人組織で教育者(社長)、自分(社員)と考え「報告」の練習と考える!
1体1でもお互いの連絡体制が明確に出来無いのであれば、組織としての「報告」はまず無理。
特に「相談」(頼る)に関して最初はかなり有効で、するほど教育担当者からはヤル気があるとみられ、信頼は高まります!
でも「相談」には3つの落とし穴があります
どんどん「相談」(頼る)だけではダメなの?
相談には3つの落とし穴がある
過去に教えてもらった事を聞き直す時には注意!
新人として一通り基本的なこと(初めての内容)を教えてもらった(質問して聞いた)タイミング(約1ヶ月程度)を過ぎてからは、再度過去に教えてもらったことを聞き直す時は注意が必要で、特に昨日(最近)教えられた事をすぐに聞き返すのはよくありません。
理由は単純で「未経験」では無く、「経験済み」だから。
昨日(最近)教えたのにもう忘れた!?
誰でも経験があるはずですが「同じ事を繰り返し教える」というのは、結構なストレスを感じます
もちろん、教育者全員がすぐ怒るわけでなく人によりますが、表情には出さなくてもムっとされるのは間違いないです。
相手に対する信頼が無くなると適当な対応となり、度が過ぎると態度に現れてくるので威圧的な態度が出始めます。
たとえ教育する立場の上司であっても人間なので、可能性があることは覚えておいてください。
頑張ろう!と真面目な人ほど「パワハラ」に気付いた時には、
精神的に参ってしまい体調不良になっていることもあるので注意が必要です。
もし働きづらいと感じるならば、教育者との普段のコミュニケーション不足が考えられます。
上司とのやりとりの練習としても、普段から教育者に自分の気持ちを相談(頼る)しておくことで、
信頼関係が生まれるので話をしやすくなり、教育者に早く気付かせることにも繋がります。
「気持ちを解って欲しい」と待つのではなく、お互いの為にも練習としても相手に伝えることを意識しましょう。
集団では孤立しないよう立ち回るスキル(コミュニケーション能力)が重要!
対策
- ①メモを取る癖をつけておく(メモの練習)
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やったことがある人は体感してるはずですが、メモを書く際には見聞きした内容全てを書くことは不可能なので、後で見返した時に思い出せるよう重要な言葉だけを選んで記入します。
- メモを取る行動は教育者へのアピールとなり、聞き忘れ防止となる。
- 教育者に対して記録として残るプレッシャーを与える事が出来、より正確な情報を得られる。
普段からメモを取る癖をつけておくことは、忘れ防止や仕事効率化の為にもほんとにお勧めします。
※業種によっては就職した会社で作っている手帳があれば、手帳の裏側には企業理念や設立情報・業務に関係する用語集など、新人であれば知っておくべき内容が記載がされているタイプもあるので、勉強の為にも是非活用したいですね。
※※録音再生機も有りますが、いちいち聞き返すかと言われると掛かる手間や時間、情報には社外秘もあるのでもしもの漏洩リスクを考えると現実的ではないのかなと思います。
- ②「どこまで理解していて、どの部分が解らないのか?」を把握した上で質問する(質問の練習)
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一度でも教えてもらったことを再度聞き直す時には、全てでは無く部分的に忘れていることがほとんどです。
よくしてしまいがちな「どこまで理解しているのか」を伝えずに質問した場合
教育者新人くんお互いに重複した部分が発生してしまうと時間を無駄にするだけとなってしまいます。
「どこまで理解していて、どの部分が解らないのか?」は、メモを確認する事でより明確になります。
メモを取り、分からない所だけを聞く
これが出来れば気後れせずに「相談」がしやくなり、教育者側としては内容全部では無く理解してない部分だけを「補足」すれば良く、負担が少なく済むのでお互い無駄な時間を省くことにつながります。
「相談」は相手の時間を奪ってるということをしっかり意識しよう!
ちなみに、良い「相談」や「質問」をしたときの特徴として、その回答+「さらに突っ込んだ詳しい内容」がもれなくついてくることがあります。これは、質問された側として以前に教えたことを理解しさらに覚えようとしている姿勢が受け取れるため、向上心に対してもっと教えてあげよう!という気持ちが湧くからです。
「質問力」を鍛える練習になる!
「相談」する前に”まず自分で調べ、何が解らないかを明確にしておく!”
時間が経って仕事に慣れてくると「報告」と「相談」をしなくなる
いつものことだし、言わなくても(報告)良いだろう…
同じ作業であれば尚更この傾向が現れると同時に、緊張感がなくなってきたというサインでもあります。
教育者は新人の行動を把握することも仕事なので、新人が何をしてるか解らない状態を嫌います。
しかも何故かこのような報告しなかったタイミングにトラブルって発生するものなんです…
最初は小さな事でも「報告」や「相談」をするため、新人に対する信用が貯まっていくけど、慣れることによって手抜き(報告しない)をしてしまい、結果せっかく貯めた信用を無くしてしまいます。
しかも「信用」失うということは同時に「マイナスイメージ」が漏れなく付いてくるので、取り戻すためにはかなりの努力が必要になることを覚悟しておかなければいけません。
対策
- ①半人前(練習中)であるという事実を忘れてはいけない(現状を把握する練習)
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原因として、本人による半人前という意識(自覚)や緊張感が低くなっているのが一つと、新人が入った直後の職場というのは、基本的に教育係以外の先輩たちはとやかく言わずに優しく見守る立場でいる状態なので、それを心地良く感じてしまい自然と「仕事が出来ている」と勘違いしてしまう環境が作られ易くなっています。
- ②教育者への「報告」は優先して行うべき義務(仕事)である事を忘れてはいけない(仕事の練習)
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厳しい現実として、新人は仕事上教育期間内は「戦力外」の立場にいます。
それでも会社は将来を見据えて給料を払い(あなたに投資)ながら「戦力」になるよう1から教育をしてくれます。
定められた研修期間内で、配属された部署の教育者は新人の能力を引き上げるという責任があり、成長状況を上司へ報告する必要があります。
新人は研修期間中、仕事を常にチェックされているということです。
研修期間中で半人前(練習中)であるということを自覚する!
自分の都合で「相談」相手(教育者)を変えてしまう
相談相手をあらかさまに変えた場合、教育者との関係は必ず悪化します
教育者が厳し過ぎていつも怒られるから、なんか意見が合わないから相談しにくい…って状況が続くとどうしても話やすい人や気の合う人に相談してしまいがちで、アドバイスに安心や共感することもあると思います。
- 教育者は新人の味方である
- 教育者でも、教えるのが上手・下手な人もいるし、合う・合わない時もある
- 教育者以外の人は、新人に対して教育の責任が無い(適当)
- 目の前で起きている問題に向き合わず逃げている
- 勝手な行動により、教育者の立場が無くなる(教育出来てないという周囲の目線)
- 専属の教育者がいることは大きなメリットであり、上司との付き合い方や組織に馴染む為の勉強・練習を楽にしてくれる最適な環境
職場によっては、名ばかりの教育者で分厚い資料を渡されて分からないことは「先輩を見て盗んで覚えろ!」なんて話も聞く…
教育者は、教育する立場になる前に教育者自身も研修を受ける場合と、そうではない場合があり、後者の場合は教育方針が完全に個人に委ねられることになります。
正直歳が近い人が教育者であったり、優しい性格の人に担当して貰えたらいいな…というのが本音ですが、現実はそうもいきません。
教育者という立場は正確な情報を新人に教える為に一生懸命勉強をする事になります。
そんな時に教育者では無く、常に他の人に相談してるのを見たり聞いたりしたらガッカリするはずです。
一生懸命教えようと頑張っている人ほど、仕事に真剣に向き合ってるがための行動として口調や態度に現れやすい傾向がありますが、仕事以外の話やプライベートではのんびりしていたり、フレンドリーな性格の人が多かったりもします。
問題がある場合は、本音で今の状況(怒り過ぎ・これが嫌だなど)が辛いです!とハッキリ伝える事で悩んでた事が馬鹿みたいに環境が変わる事が多く、早ければ早いほど良いです。
対策
- ①教育者以外に相談したいときは常に「窓口」になってもらう(提案の練習)
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教育者も万能というわけでは無く、不得意な分野も勿論あります。
不得意な分野に対して、他部署や違う先輩で専門家がいれば「〜が詳しいから聞いてみなよ」と言ってくれれば問題無いのですが、そうでない場合は一言「詳しい人はいますか?」と提案してみるのが良いです。
教育者の紹介で「詳しく教えてやって」となると、適当な事を教えれないというプレッシャーを与えることが出来るので、より正確な情報を得られることにもつながります。
- ②教育者は新人にとって上司であり、練習相手である事を忘れない(関係維持・人付き合いの練習)
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新人にとっては、先輩との付き合い方・仕事の仕方・職場での人間関係・一般常識・暗黙の了解などの重要な情報や対策を簡単に得ることが出来る相手であり、教育者以外の人よりも確実に一歩踏み込んだ濃い情報が得られます。
だからといって自分の要望ばかり何でも言っていいのかというものでも勿論無く、自分が嫌だからと勝手な行動をするのでは無く、相手の立場を考えるた上での行動が必要です。
教育期間中は、基本的に仕事が解らず失敗の繰り返しなので教育者に強く怒られることもあるかもしれないし、教育者それぞれによって考えや教育の仕方があるので、辛い時は他の教育者が良く見えたりするものです。
理不尽な怒られ方が続いたり、いくら話してもやっぱり嫌だ!環境が変わらない!というのであれば、身体を壊す前に教育者の上司に相談しましょう!
自分が耐えられないストレスを抱えたまま、働き続ける必要は有りません。
1番簡単な環境改善方法としては「勇気を持って思いを声に出す!」という行動です。
教育者を変えてもらったり、職場を変えてもらえないか相談する、または転職を考える。
環境を変えることが出来るのは他人では無く、自分の行動だということを覚えておきましょう!
相談の落とし穴にハマった結果
- なんか最近先輩(教育係)が厳しくなった…
- なんだか怒られる回数が増えた…
- 仕事に行きたくない・辛い
なんか最近厳しいんだけど…!?
なんて環境が知らずのうちに出来てしまい、仕事しづらくなったと感じるかもしれません。
手遅れにならないためにも、
「相談」と「報告」は最も優先すべき義務(仕事)であるという意識を忘れずに!
練習は慣れたら止めるのではなく、当り前にすることが目的
ここを慣れると勘違いしてしまう人が多いと私は感じます。
そもそも教育係がいる状態(半人前)で慣れてはいけません
周囲の環境からも感じ取れるはずなので、そのときには教育担当者以外の先輩に相談してみたり、自分の行動を振り返ってみる事をお勧めします。
環境の変化を周囲のせいだと思ってしまうことがありますが、単純に自分の行動が原因の場合もあります。
最後に
私も最初は何も解らず新人でたくさん怒られたし、失敗もしました。
失敗や怒られた経験を無駄にせず、修正を加え改善してきた結果として現在も普通に社会人として働けてます。
失敗しても腐らず、負けん気で貪欲に学ぶことで快適な地位を勝ち取り、どうせ働くなら快適に働きましょう!
「連絡」についてほとんど触れませんでしたが、情報を正確に伝えることは「報告」の延長です。
しっかりと「相談」「報告」が出来ていれば、自然に身に付くので悩む必要はありません。
【報連相】は働く限りずっと必要になる重要なスキルの1つ
仕事に慣れても手抜きをせず、当り前にして信用と信頼を積み重ねることは、働きやすい環境づくりの後押しにつながります!
これでもか?!と思うくらい繰り返し練習して身に付け、快適な社会人生活を目指しましょう!
入社後の参考にしてもらえたら嬉しいです!
読んでいただきありがとうございました!